風間賢二大人が『週刊読書人』の「2019年の三冊」に『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)をチョイス!

タイトル通りです!

『週刊読書人』(2019年12月13日号)の年末恒例企画「今年の三冊」にて風間賢二大人が『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)を選んでくださいました! 以下、推薦コメントを丸々掲載させていただきます。【※文中の「②」は後藤護『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)、「①」は東雅夫×下楠昌也(責任編集)『幻想と回帰の英文学Ⅲ 転覆の文学編』(春風社)】


②は①を読み込み、ポップカルチャーにも敷衍しているすぐれもの。暗黒批評家を自称する著者は伝説の雑誌『パイデア』【原文ママ】の21世紀版とも思しき同人批評誌『機関精神史』の編集主幹を務めている俊英。「入門」と記されているが、内容は濃密で初心者向けではない。だが、18世紀から今日にいたるまでのゴシックなるものの表象をうまくまとめていることは確かだ。学魔こと高山宏の教え子であるという事実からも、本書の知的熱量が推測できるだろう。小説をはじめとして映画・音楽・ファッション・建築などの、どのパートをとっても知的刺激と瞠目すべき考察に満ちているが、それらを繋ぐ語り口がスピーディーかつエネルギッシュで小気味よい。ことに音楽関係の論考は、この著者の独壇場だ。


他の二冊の倍ぐらい分量を割いてくれているあたり、新人への優しさを感じます! そしてなにげに『機関精神史』のことも「伝説の雑誌『パイデア』の21世紀版」と評してくれていてありがたい!(しかし天才編集者・安原顕への道は果てしなく遠い、、、)。二号も急ぎお送りしたいのですが、文フリでほぼ完売し、もう在庫がない(泣)。早々に増刷を考えています。

あとローズマリー・ジャクスン『幻想文学』を丸々翻訳した①にもかなり助けられましたが、風間賢二大人が同じく2019年に翻訳刊行したキャサリン・スプーナー『コンテンポラリー・ゴシック』(水声社)にもたいへん助けられました。ゴシック小説のポストモダン性に関してはほとんど決定的な一冊で、拙著の第一章でスプーナーの見解をかなり参考にしています。極道ならぬゴス道を究めたい人は是非読んでみてください。

というわけで、風間賢二先生、ありがとうござました!

年始にゼミ飲み会やりましょう。


文責・後藤護(暗黒批評)

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