高山宏大人より後藤護著『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)にコメント届く!

なんと、ナント、南斗水鳥拳! 発売日の11/20(水)に合わせるようにして、學魔より編集主幹・後藤護の初単著『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)にコメントが届きました! 以下全文掲載です。


本ありがとう。 
初速十分、慶賀。31(歳)でこの到達力はまことに大したものです。チャラけたサブカル本を怖れてゐたが、由良、高山のラインにたしかに乗ってる。まあ何より、英子【註:正しくは栄子】おかあさんの大功績という出来方が良いね。レトリックでなく、本気で尊敬し、一生感謝しろよ(博司パパの話もきかせろよ)。この完成度と初速からして来年二冊さ来年一冊(※グリル・マーカスかThe Triumph of Vulgarity)だろな。でも、僕と風間、くっ付けすぎ(先生、究極、こだわる深み持ちえなかった)。トーク・イベントなんて「俺」に気つかうな。だってずっと先へ、自分の方が出てるの、気付けよ!
月末、松岡正剛「大人」と北へ旅に出ちゃう!


なんとありがたいお言葉、、、とはいえ、いま(大学院時代にタカヤマ大人からいただいたにも関わらず読めてこなかった)エリザベス・シューエル『オルフェウスの声』(白水社)を必要にかられて読んでいますが、この一冊の訳業のみでも、自分が実力的に「万分の一」にも及んでいないのが分かります。(分かってるだけマシですが)


ノヴァーリス「青い花」の「青」を憧憬の色として捉えるなんてチャチなことやってないで、むしろ「花」の方をリンネ植物学と接続せよ、というシューエルの論の運びを読み、いますぐ拙文「『ラ・ラ・ランド』と青の神話学」を加筆修正したくなりました。過去ミュージカル映画をリンネの手つきで蒐集分類するデミアン・チャゼルの、その蒐集行為自体が「詩」なのであり、あのミアの歌声は「オルフィック」だった。


閑話休題。ふと「ラ・ラ・ランディング」してしまいましたが、學魔の手紙の最後には「月末、松岡正剛「大人」と北へ旅に出ちゃう!」とあります。二人で新幹線に乗って、一つのイヤホンをシェアして、北島三郎「函館の女」を聴きながら向かう「オルフィック」な旅を想像するとほっこりします。一体なにが「北」で行われるのでしょう??


「明治後期にアールヌーヴォーの影響を受けた日本の作家がデザインした絵葉書を復刻したもの」という説明文のある手紙を裏返すと、そこには以下のようなお言葉もありました。


この火種をいい具合に回し、ころがして、食うだけはこれで食えるようにしたなら君の人生楽しいぜ。カミさんとおかあさんとくらす。なんてね。


「メシ食ってます!」【註:エリック・ドルフィーの名盤『Out to Lunch(気違い)』を平岡正明が愚直訳したもの】


と言えるその日まで頑張ります!!


(文責・後藤護)


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